こんにちは。
サンプルの野津あおいです。
早いものでワークショップも最終日。
本日は午前10時〜12時のパフォーマンスです。
遅ればせながら、タイトルは『わたしたちのお盆』です!いつの間にか松井さんが決めていた…
▲ホシマリさんの、風景に溶け込む作品『私のアナタ』。
▲『タヌキ師匠のぬりえ教室』は、後藤一峰さんがタヌキと会話する、妄想スケッチから生まれたパフォーマンス。
▲小学校をお借りしたグループパフォーマンス『ある恋』では、ヤギも出演!場所の記憶なのか、誰かの記憶なのか。不思議な時間が流れます。
▲津南のゆるキャラを発見したところから生まれた『つなっぺ』(鶴巻紬・池田亮)。つなっぺの偽物(?)が農村を駆け抜けていく爽快なパフォーマンスです。
▲グループパフォーマンス『ノーリターン』。矢放神社と流木から妄想した、新しい祭りを発明。
昨日の初日を経て、各パフォーマンスの時間などを調整、2時間のツアー形式パフォーマンスになりました。
ツアーグッズ。ジュースは地元の方が通りがかりに下さいました!津南町、あたたかい…
2時間の公演を無事終えて、おつかれさまでした!の記念写真。
ご覧頂いたみなさま、場所を貸してくれた地域の皆さま、真夏日に外でパフォーマンスしてくれた参加者の皆さま、本当にどうもありがとうございました!
という訳で、クローブ座に戻って昼食。片付けをおこない、
14:30〜はワークショップの最終日をかざる、北川フラムさん(大地の芸術祭総合ディレクター)×松井周のトークです。
北川フラムさんと松井周
トークは、サンプルの2012年から始まった越後妻有での活動について、そして上郷クローブ座と津南町の事へ。
北川さんのお話で印象的だったのは「本当のおしゃれ」と「本当にすごい人」という話。
越後妻有アートトリエンナーレには海外からも含め50万人程の人が訪れる。しかし、アート好きの人口だけでは50万人に届かないはず。何が人を引きつけているかというと、都市の人間は無意識に「地域」を求めているのではないか?
着飾る意味のおしゃれではなく、「本当のおしゃれ」なことは、越後妻有を始めとする「地域」にあるのでは、というお話を聞かせていただきました。
参加者からは、地域側がどうやってアートを受け入れていくか、積極的におもしろがっていくには?という質問も飛び出しました。
それに対して、「(地域が本当に受け入れてくれるまでに)20年かかる」という北川さんの体験談を交えつつ、その中でもここ上郷地区はノリが良く、地元の方が積極的に関わってくれる、というお話に。
「アートが教育・啓蒙の範囲にとどまらないためには、(作り手や)制作者も“本当にすごい人”でなければ。本当におもしろい事は地域もおもしろがってくれる」とお話しされました。
話は、縄文火焔櫓と丸山欣也先生の事にも。
丸山先生とお知り合いの北川さんは、先生について「建築は木や石などの素材。そこにあるものをうまく使いながら、(ガウディのように)職人と造っていくスタイル。」と紹介。
それは、地域の農家に眠る、藁を干す木材を用い、ススキの穂で飾り、地元の方とやぐらを組む最中に「縄文火焔櫓!」と命名された、丸山先生の姿そのまま!
思えばワークショップの先生方や、地元の農家の方々、何かにプロフェッショナルな「本当にすごい人」は皆さん、自分の身体で現場に入り、体感で感じたことを元に、創作したり作業されているように感じました。
繰り返し町に出かけておこなったスケッチ、暗闇の中で物と対峙するワークショップ。
既存のものさしはひとまず置いておいて、五感を使い、対象と丁寧に対話する事から創作を始める。
それはどの分野でも通じる、創作の核なのかも?(野菜含む!)…個人的な感想ですが、北川さんのトークを聞きながら、そんな事を思いました。
というわけで、ワークショップ全日程終了!
参加者で記念撮影。(北川さんはこの時、カメラの後ろでわたしたちを笑わせてくれていました…)
…と、『わたしたちの発明』レポートを終わる前に、ひとつお知らせをさせて下さい。
次回のサンプル・ワークショップ
2016年11月18日(金)〜23日(水)頃、開催予定!!
場所:都内
今回も素敵な講師陣を予定しております。
ワークショップ『わたしたちの発明』の様子は、近々公演写真を中心にアップする予定です。そちらもお楽しみいただければ幸いです。
それでは、1週間の越後妻有生活にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。(2016/8/16 野津あおい)
WS『わたしたちの発明』レポート
0日目:津南町に来ました
1日目:松井周ワークショップ
2日目:農作業と杉山・鈴木ワークショップ
3日目:農作業と丸山・浅沼ワークショップ
4日目:農作業最終日と木藤ワークショップ
5日目:創作
6日目:公開パフォーマンス
7日目:ワークショップ最終日、北川フラム×松井周トーク