サンプルでは、2011年より「価値観を揺さぶる」ことを目的とした社会人向けのワークショップを神奈川・東京・北海道・新潟で行ってきました。 

2021 年度は『ほり出す。』をテーマにサンプル・ワークショップを実施します! 
松井周とバラエティに富んだ講師陣で、感性を揺さぶるプログラムを用意してお待ちしております。
 

※演劇経験は全く問いません。どなた様も全コマ参加可能です。

2021年テーマ『ほり出す。』について 

今年のテーマは「ほり出す。」です。

まだコロナ禍でまだオリンピック前です。2021年ですが2020年という表記もあちこちで見ます。はっきり言ってクラクラします。ここまで現実が不確かだと過去に埋まっているものを「ほり出す。」方向に行くしかないじゃないかという気分です。

ただそれは決して後ろ向きな作業ではなく、足元を見るとか普遍的なものを探すとか、何かとじっくり向き合う時間にしたいです。とはいえ、まじめになり過ぎるのも疲れるので、雑談から発見があるように、ぷらぷらと散歩をしていたらすごいものを見つけた!となればいいのかもしれません。気軽にご参加ください。

今年の講師の方々も面白い方々ばかりです。何かしらの「方法」を持っている方なので、それを共有しつつ、楽しんでいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。(松井) 

■ワークショップ概要 

日程:2021年7月17日(土)・18日(日) 
会場:北千住BUoY (アクセスはこちら
テーマ・講師:

  • 17日 10:00-13:00 〈戯曲〉松井周
  • 17日 13:45-16:45 〈演出〉松井周
  • 17日 17:30-21:00 〈介護〉菅原直樹
  • 18日 13:00-16:30 〈文化人類学〉磯野真穂
  • 18日 17:30-21:00 〈セノグラフィ〉杉山至

料金(税込):
[1コマ]各講座:4,000円 戯曲・演出のみ:各3,500円
[17日通し受講] 10,000円
[18日通し受講] 7,000円
[全5コマ通し受講] 16,000円

※やむを得ない事情により、講師が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。 
※ワークショップは、COVID-19対応を十分に考慮して実施致します。 
※ワークショップの様子を記録し、資料として公開する場合がございます。
※昨年度のワークショップの様子はこちらをご覧ください

お申し込み方法:下記ボタンよりフォームに必要事項をご入力してお申し込みください。


※(2021.7.13 追記)7/14(水)を以て申し込みを締め切ります。
※(2021.7.4 追記)追加募集を開始いたしました。お申し込み・キャンセル状況に応じ随時お申し込み枠が更新されます。
※(2021.6.29 追記)すでに多くのお申し込みをいただいているため、7/3(土)で一度募集を締め切ります。抽選の後、7/5(月)以降随時追加募集を行います。

※ お申し込み完了後、7/10(土)までに運営より振込先をご連絡致します。ワークショップ開始までにお振込みをお願い致します。
※定員を大きく超えるお申し込みがあった場合には抽選とさせていただきます。
※ COVID-19対応にご協力ください。
※ 原則として入金後の返金は行いません。
※ ご不明点がございましたら、hyohonshitsu@gmail.com までご連絡ください。

■ワークショップ詳細

(クリックすると該当箇所へジャンプします)
  1. 戯曲:松井周
    『もしも自分が…』
  2. 演出:松井周
    『ピントを合わせる、脱線する』
  3. 介護:菅原直樹
    『老いと演劇のワークショップ』
  4. 文化人類学:磯野真穂
    『北千住で呪術を探す』
  5. セノグラフィ:杉山至
    『セノグラフィからアフターコロナのパフォーミングアートの可能性を探る2021』

1. 戯曲:松井周
『もしも自分が…』

【日時】
2021年7月17日(土) 10:00−13:00

【内容】
※〈演出〉とセット受講を推奨しますが、1コマだけでもお楽しみいただけます。
予測できない未来や、その場にいなかった過去を経験することは、演劇には可能です。自分じゃない人や人間じゃないものにだってなれるでしょう。ただし、それはどれも「自分」を起点に始める必要があります。戯曲を書くという行為を持続させていくための初めの一歩をやってみる講座です。書いてみたい人や書きたいのに続かない人におすすめです。

【参加条件】
特になし


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2. 演出:松井周
『ピントを合わせる、脱線する』

【日時】
2021年7月17日(土) 13:45−16:45

【内容】
※〈戯曲〉とセット受講を推奨しますが、1コマだけでもお楽しみいただけます。
演出家の仕事として必要なのは、ピントを合わせるということかなと思います。「演出家として何をするべきか?」と構えてしまうより、まずは、どこをずっと観ていたいか、どこに注目させたいかを考えることに喜びがあると思います。また、ピントをずらして脱線させる楽しみもあるでしょう。演劇を作ってみたい人や何か面白い遊びやゲームを考えてみたい人にもおすすめです。

【参加条件】
特になし

【講師プロフィール】
松井周(まついしゅう) 劇作家・演出家・俳優/サンプル主宰

1972年生東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団後、作家・演出家としても活動を開始する。2007年『カロリーの消費』より劇団「サンプル」を旗揚げ、青年団から独立。バラバラの自分だけの地図を持って彷徨する人間たちを描きながら、現実と虚構、モノとヒト、男性と女性、俳優と観客、などあらゆる関係の境界線を疑い、踏み越え、混ぜ合わせることを試みている。近作に『変半身(かわりみ)』(共同原案:村田沙耶香)、『ビビを見た!』(原作:大海赫)など。 
2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。2016年『離陸』で2016 Kuandu Arts Festival(台湾)に、2018年『自慢の息子』でフェスティバル・ドートンヌ・パリ(仏)に参加した。


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3. 介護:菅原直樹
『老いと演劇のワークショップ』

【日時】
2021年7月17日(土) 17:30−21:00

【内容】
演劇体験を通じて認知症の人との関わり方を考えるワークショップです。認知症の人役、介護者役を実際に演じながら、コミュニケーションの本質に迫ります。また、「老い」「ぼけ」「死」と向き合う介護の現場では、固定観念が揺らぐ事態が多発し、価値観が異なるもの同士の対話が求められます。演劇体験を通じて、対話の可能性も模索できたらと思います。

【参加条件】
中学生以上

【講師プロフィール】
菅原直樹(すがわらなおき)  俳優・介護福祉士/「老いと演劇」OiBokkeShi主宰

1983年栃木県生まれ。「老いと演劇」OiBokkeShi主宰。青年団に俳優として所属。小劇場を中心に、前田司郎、松井周、多田淳之介、柴幸男、神里雄大の作品などに出演する。2010年より特別養護老人ホームの介護職員として勤務。2012年、東日本大震災を機に岡山県に移住。認知症ケアに演劇的手法を活用した「老いと演劇のワークショップ」を全国各地で展開。超高齢社会の課題を「演劇」というユニークな切り口でアプローチするその活動は、演劇、介護のジャンルを越え、近年多方面から注目を集める。平成30年(第69回)度芸術選奨文部科学大臣賞新人賞(芸術振興部門)を受賞。
写真: ©草加和輝

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4. 文化人類学:磯野真穂
『北千住で呪術を探す』

【日時】 
2021年7月18日(日) 13:00−16:30

【内容】 
呪術、と聞いて何をイメージしますか?気持ち悪い、怖い、ちょっと変な人や昔の人がやっていたこと?そんなことを考える人もいるのではないでしょうか。実は呪術的な思考は私たちの日々に溢れており、むしろ呪術的思考なしに私たちの日常は成立しないと言っても良いくらいです。このワークショップでは、呪術を中心に、アニミズム、アニマティズム、憑依といった思考の形式を人類学をもとに解説し、その知識を元に北千住を探索します。何気ない日常がちょっとだけ面白くみえ、ありふれた日常がわくわくする。そんな人類学の面白さを通して体験してみてください。 

【参加条件】 
特になし

【講師プロフィール】
磯野真穂(いそのまほ) 人類学者

人類学者。専門は文化人類学・医療人類学。博士(文学)国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立。新しい学びを探るオンラインメディアFILTRにて人類学のオンライン講座を開講。身体と社会の繋がりを考えるメディア「からだのシューレ」にてワークショップ、トークショー、読書会などを開催。著書に『なぜふつうに食べられないのか――拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――「いのちの守り人」の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)、宮野真生子との共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社)がある。(オフィシャルサイト:http://www.mahoisono.com / Blog: http://blog.mahoisono.com)


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5. セノグラフィ:杉山至
『セノグラフィーからアフターコロナのパフォーミングアートの可能性を探る2021』

【日時】
2021年7月18日(日) 17:30−21:00

【内容】
未曾有のパンデミックがまだ続いている。が歴史は人類がそれを克服してきたことを証明している。そして苦難の後に手にしたものは大きい。
例えば、ルネサンスは疫病で停滞した時代を克服したヨーロッパが獲得し謳歌した文化芸術の一つの頂点だ。
次の日常へのリハビリを兼ねてそろそろ誰かと対話しながら街へ出たい。空間へ。日常へ。
次に私たちが獲得しうる何かを探しに。

【参加条件】
中学生以上

【講師プロフィール】
杉山至(すぎやまいたる) セノグラファー・舞台美術家

国際基督教大学卒。在学中より劇団青年団に参加。2001年度文化庁芸術家在外研修員としてイタリアにて研修。近年は青年団、地点、サンプル、てがみ座、デラシネラ 、岩渕 貞太、DanceTheatre LUDENS、テニスの王子様など。演劇/ダンス/ミュージカル/オペラ等幅広く舞台美術を手掛ける。2014年、第21回読売演劇大賞・最優秀スタッフ賞受賞。舞台美術研究工房・六尺堂ディレクター、NPO法人S.A.I.理事、二級建築士、2021年より芸術文化観光専門職大学(兵庫県・豊岡)准教授。


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主催:一般社団法人サンプル 松井周の標本室 有限会社quinada
共催:株式会社アプレシア
運営:綿貫美紀(アプレシア)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京