2020年4月より立ち上げたスタディ・グループ『松井周の標本室』の、2021年度メンバーを募集致します。

はじめに

こんにちは。松井周です。今年も標本室のメンバーを募集します。

今年のテーマは「もしも」で行こうと思います。コロナ禍の現在、私たちは自分たちの行動パターンの変化や意識の変化に直面しています。そこにストレスや迷いを感じる方も多いかもしれません。僕自身がそうです。


こんな時こそ「もしも」の出番かなと思っています。私たちの行動や意識に「もしも」を使ってシミュレーションをしてみたいのです。「もしも昆虫が主食になったら?」「もしもデザイナーベビーが当たり前の世界だったら?」そのような「もしも」の世界に自分を登場させてシミュレーションを行うことが、私たちが今直面する現実やこれから突入する未来における、行動や意識の持ち方のヒントになると考えます。


演劇をやっていてもいなくても大丈夫です。演劇的にふるまうことで何かを発見して欲しいです。
お待ちしております。

■コンセプト

生産性や経済効果、短期的な目標や見返りについて考えないですむコミュニティがあっても良いと考えます。
知的好奇心によってつながった人たちがサンプル(標本)を持って集まり、話し、さらに新しい好奇心を生み出すような「かまど」ができます。

答えを出すのではなく、そこに集えば何らかの「熱」を感じられるような場所、それぞれが持ち寄った情報も知恵もふるまいも、共有することで「熱」に変わり 直接的な解決のためではなく、迂回して問題を考えるような緩衝地帯としての場所を作りましょう。

標本室メンバー自身も「標本」であり、また、標本室の活動を通しあらたな「標本」を発見していきます。
「標本」を意識することで世の中を少し違って目線で見たり、 好きなことを興味関心の赴くままに自由に話しあえる場を作りたい。

そんな思いのもと、 1年目は各々の好奇心を取り出し、様々なテーマで語り合いました。2年目は、さらにフィクションの要素を取り入れた実験を行います。新たな試みである「標本会議」では、フィクションを交えたロールプレイングをすることで、私たちの未来を予測し、私たちの現実のふるまいにおけるヒントを探ります。

■対象者

年齢、性別、所在地不問。(第1期では20代~70代の方がいらっしゃいました)
何か実験してみたいことや、表現したいテーマを持っている方。

芸術やカルチャーに興味があり、人と好奇心を共有することが好きな方や、新しい物事の捉え方に敏感な方、長い時間意識に興味がある方も歓迎します。

■活動内容

標本室の活動は【全体での活動】と【個別での活動】があります。

◇全体(公式)での活動
①標本会議(年4回程度 オンラインまたは対面)
②温室(月1回 オンラインミーティング)
③路地(年3回程度)


◇ 個別(有志)での活動
④ソロ活:1人での活動*
⑤部活 :チームを組んでの活動

* ソロ活の一つとして、松井周も新しい作品の創作過程を発表していきます。他のソロ活と同様に、自由に閲覧可能にしていきます。

全体での活動

①標本会議
標本会議では、​参加者それぞれの立場を「」でくくり、「医者」「公務員」「劇作家」などの登場人物として、テーマについて語る場所を設けます。テーマは現代の問題についてになりますがあくまで参加者は「標本」としてのパフォーマンスをしてもらうという前提です。

「もしも今の自分と違う性であったら」
「もしも積極的尊厳死法案ができたら」

「演劇的な役割」をまとうことで、言葉にしづらい問題や避けてしまう問題を、受け止めてみようという試みです。

②温室
​毎月テーマを設定し、温室用のトークルームを作成いたします。​
テーマは標本室の方からの持ち込みも歓迎です。指定された時間になりましたら、ルーム内でチャット・ビデオ会議等でミーティングを進めていきます。

③路地
外部ゲストを呼んだトークイベント、読書会、遠足、稽古見学などを企画中です。

◇個別での活動

④⑤ソロ活・部活
メンバーが主体となって、パフォーミングアーツに関わる何らかのテーマを個人またはチームで探求して頂きます。チームについては、標本室メンバーから募集することも可能で、チーム集めのための発表の場も作る予定です。

松井周が全体の監修となり、個別のトークルームを作成します。
トークルームは誰でも閲覧可能な形とし、定期的に状況を報告して頂いたり、作品発表をして頂きたいと思っています。

また、本企画は対外的な作品制作の資金援助もあります。
企画会議を開催し、取組み計画を発表していただいた方のうち、認められた企画には補助金を出します。

例えば…
4-5月 これからやりたい活動についてのプレゼン会、チーム集め
9月  (中間)成果発表会 ⇒ 援助する企画の決定
12月 対外的な作品発表
※2021年4月~2022年3月の中でアウトプットを出して頂ければ、スケジュールはある程度自由に決めて頂くことが可能です。

なお、ソロ活の一つとして、松井周も新しい作品の創作過程を発表していきます。他のソロ活と同様に、自由に閲覧可能にしていきます。

■参加方法

①下記のフォームより参加希望の旨をご連絡ください
*3月末までに入室可否をメールでご連絡します
応募はこちらから>>【参加申し込みフォーム

②コミュニティ用のトークルーム(Slack)への招待いたします

③オフライン定例会についてはスレッドでお知らせしますので、随時お申し込みください

■募集要項

募集期間:2021年3月5日(金)〜3月26日(金)
募集人数:30名程度
*定員を超える応募があった場合には、運営にて選考を行う場合があります
活動期間:2021年4月1日 〜 (22年3月末まで第2期となります。)
参加料 :500円/月
(noteサークル機能を用いた決済を予定しております。企画により、別途実費がかかる場合もございます。)


■第1期 活動概要

・2020年8月 セルフサービス

コロナ禍でのセルフレポートを探求する作品を発表しました。
事前に設定したテーマを、標本室の皆さんで調査・深堀りして頂き、発表された要素をインスピレーションとして、作り上げた作品です。標本室メンバーの提供脚本を利用したり、標本室メンバーもご出演頂きました。

・温室

月1回、チャットを用いて自由に思いを巡らしました。

<開催テーマ>
#1 ミッドサマ―から考える信仰について
#2 新生活様式下における演劇について
#3 暴力ってどうですか?
#4 共同体について
#5 フィクションの割合について
#6 知性ってなに?
#7 「これ」に名前を付けるなら?
#8 今欲しいフィクション
#9 どこに「価値」を見出しますか?
#10 許しって何?

・路地

2回ゲストを招いたトークイベントを行ったほか、キックオフイベントや有志の観劇会などを実施致しました。

<トークイベント>
#1 ゲスト:三浦直之さん
「劇作家・演出家の標本:劇作家・演出家とは何者か?」
#2 ゲスト:柄本明さん
「今本当に欲しい体験とは何か?」

・その他の活動

「粘菌AI」を使った演劇映像を作る試みなど、有志の方で進めているいくつかの取り組みがあります。
2020年9月 サンプルワークショップにて、標本室の方にレポートを作成していただきました。

皆様のご応募、お待ちしております!

お問合せ先:
ご不明点がある方は、hyohonshitsu@gmail.com まで、
件名【標本室2期募集について】としてご連絡下さい。


主催:有限会社quinada 一般社団法人サンプル
助成 : 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京