11 常設展示(戯曲)

会話の正体

どうしてだれかになにかをつたえるの? そんなことって必要なの? しなくていいことをしてしまう人間の欲とは。

みなさん、会話ってしたことありますか? おそらく、「したことない」と答える人ってほぼいないんじゃないか、と私個人は思うのですが、それってなんなんだろう、って考えたことありませんか? 生命体がこの世界で生きていくために必要とされて産まれた産物だと思います。 人によって、つまり相手によってそこで行われる応酬は千差万別だと思います。そこに答えを求めるのはなかなか大変なことです。私は私がこれまで経験してきた事の中からでしか、自分なりの解釈を仮に膨らませることしかできません。でもだから、私は皆さんの向き合い方と言いますか、対峙の仕方について知りたい気持ちが強いです。そして、そのそれぞれの向き合い方によって、どんな事態が日常で起こっているのか。そういうことを考えてみたいと思い、会話、人の相手に対して抱く感情のようなものを見つめてみたいと考えました。
長壁純 写真

長壁純 オサカベ ジュン

演技について勉強をし始めたのは19歳の時でした。 大学で法学部を卒業後、アルバイトをしながら、俳優活動をしてきました。 あまり決まりきったことをし続けるのが不得意で、ぷらぷらしながら、おもしろそうなことに飛び込んでここまできてしまいました。

〈選書〉

『あなたはなぜつながれないのか ラポールと身体知』(高石宏輔)
『「承認」の哲学 他者に認められるとはどういうことか』(藤野寛)