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『離陸』俳優インタビュー

2015.10.4

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本番直前ですが、『離陸』俳優3人をご紹介!
夏目漱石の『行人』のシチュエーションにあてはめて、
“兄”を 伊藤キム
“兄嫁”を 稲継美保
“弟”を 松井周 が演じます。
疑似的な家族、三角関係におさまりエチュードを繰り返して作られたこの作品。
各々、どんなことを考えながら本番を迎えるのでしょうか。3つの質問にお答え頂きました。

=公演ページはこちら=

伊藤キム

-三角関係(恋愛以外でも)は経験ありますか?
(ある場合はその体験談を、ない場合は三角関係のイメージを教えてください)

恋愛が絡むものはいくつかあるけど、いつも女性が呪術師のように見えてくる。その特異な感覚と観察眼にビビる。

-共演者と稽古をしてみていかがですか?
稲継美保さん。いつも稽古場でダランとしている。大きなバスタオルみたい。そして頭の回転が速く、僕は追いつけない気がする。
松井周さん。柔らかくてソフト。でもバスタオルというより、質のいい日本手ぬぐいという感じ。でも倒錯。

-作品の印象、おすすめポイントがあれば教えてください。
特にありません。できるだけ先入観を排して観ていただきたいので。


稲継美保

-三角関係(恋愛以外でも)は経験ありますか?
(ある場合はその体験談を、ない場合は三角関係のイメージを教えてください)

小学3年生のとき、当時一番仲良かった子と同じ男の子を好きになってしまい、宣戦布告しあった、というのが人生初の三角関係だった気がします。自分の家の和室で、寝っ転がって楽しく恋バナしているうちにだんだん緊張した雰囲気になって、友達が突然「うちもK君が好きやから!」と言い放ったときの衝撃はいまだに生々しく思い出せます…。その一言で一気にいろんなことのバランスが変わってしまうような感覚にグラグラしました。

-共演者と稽古をしてみていかがですか?
色々決めきらないで、変化に敏感で常に仕掛け合える感じの雰囲気ができているのがとても楽しいです。

-作品の印象、おすすめポイントがあれば教えてください。
三角関係の話ですが、それぞれの立場で硬直した3人の話というより、とにかくぐにゃぐにゃしてるので、そのぐにゃぐにゃを楽しんでいただければ!


松井周

-三角関係(恋愛以外でも)は経験ありますか?
(ある場合はその体験談を、ない場合は三角関係のイメージを教えてください)

ないです。というか、誰かのことをいつも羨ましく思ったり、比較して落ち込んでばかりなので「そんなことないよ。あの人も色々大変だから」とか「大丈夫だよ」とか言ってくれる第三者を求めています。でもそんなことは誰もあまり言ってくれないし、むしろ厳しい意見がビシビシ飛んで来るのでなかなか難しいです。宗教とか哲学の中で、すごく自分にフレンドリーな第三者がいないもんかな?と考えています。

-共演者と稽古をしてみていかがですか?
今回の作品はエチュード(即興)から起ち上げている部分が大きいので、とても頼りになる兄で兄嫁です。くじ引きで決めたテーマを素の状態で話したり、役の設定を元にして話したりしながら、たくさん材料をもらって台本を書き、作っていきました。誰のどのアイディアがどんなふうに使われてるのかを想像しながら観ていただくのも面白いかもしれません。

-作品の印象、おすすめポイントがあれば教えてください。
わりとやりたいことをしぼってつくった作品です。シンプルなぶん、解像度が上がってると思います。かと言って、窮屈ではないというか。心地いい時間(ともいいきれませんが)に浸って欲しいです。