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創作日誌8/13松井

2012.08.14

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昨日は僕のワークショップで、主に僕が考える
「言葉のコスプレ」と「言語じゃない言葉」について
をやった。参加者は作品キャスト・スタッフと地元の方一名。
「言葉のコスプレ」とは
ある「存在」に対して言葉が貼り付けられた時点で
それはもう言葉によるコスプレが行われてるだろうという見方。
そう考えると、「壁」も「床」も名付けられた時点から
極端に言えば、「壁」という役を演じてるし、
「床」という役を演じているんじゃないか?ということ。
「言語じゃない言葉」とはアルトーからの引用で、
人間の使う「意味」の言語ではなく、
モノや空間が発する「具体的で物理的な」言葉という意味。
光や音や温度や質感など、モノや空間側から発せられる
人間の知覚を刺激する言葉。
その二つの考え方をおおざっぱにまとめると、
僕はモノや空間を主語にして物事を考えることだろう。
「あの質感が、あのにおいが、光が僕を誘っている」
という感じ。

今日の午前中は野村くんのワークショップから始まった。
「知覚を疑う」
視覚や聴覚、そしてその統合した感覚で起きる
錯覚の話、つまり人は無意識に、
どうしてもある決まった見方、聴き方、感じ方で
世界を把握しようとしているということ。
もちろん個体差はあるにしても。
だから、そこから少し感覚をずらし、反転させて
世界を把握し直そう、あるいはもっと過激に妄想を
膨らまそうという話だと僕は受け取った。

参加メンバー(今日は一般公開していない)がその後に
作った作品はどれも面白く、刺激的だった。
空間とモノを使って常識を覆して遊びつくすものばかりだった。
学校ってこんなに遊べるのかと実感した。
しかも、やっぱり俳優の存在が大きいと確信。
俳優の身体がはさまることでモノと空間の世界が
変化していった。